ラテンアメリカで広がる女子サッカーの認知度
サッカーは、ラテンアメリカ全域での女子スポーツの知名度を高める、指針となる可能性を秘めています。メキシコとブラジルは、サッカーをプレイする女性がもっとも多い国のトップ3にランクされていますが、1 それは、近年まで、サッカー界における女性の活躍は真剣に受け止められていませんでした。ラテンアメリカの女子サッカーを取り巻く汚名は、歴史的なルーツがあります。かつて、女子サッカーがこの地域で人気を博し始めると、一部の国では、女性がサッカーをプレイすることを30年以上禁止するなどの極端な措置を取り、社会やメディアによって公に非難されるようになりました。—2 このため、ラテンアメリカでは、スポーツ界における女性のビジュアルでの描写が限られてきました。しかし、今こそこの表現が変わるときです。
新たなパラダイム
観客は、ラテンアメリカの女子サッカーを熱心に観戦しています。メキシコ女子サッカーリーグの視聴率は、毎シーズン新たな記録を樹立し過去最高の数字を収めています。3 それだけでなく、スポーツ界における女性に対する人々の認識は変化しつつあるようです。VisualGPSの調査によると、81％のラテンアメリカの人々が、女性アスリートにも男性アスリートと同様の報道を提供することが重要と答えています。
しかし、ブランドはまだその興奮度を理解していません。ラテンアメリカでは、スポーツ関連のコンテンツがブランドによって好まれている場合でも、スポーツをする女性をとらえた人気のあるビジュアルは、わずか2％未満となっています。女性が取り上げられる場合でも、通常は美容キャンペーンを彷彿とさせるような形で登場しているだけです。これらのビジュアルの半数以上は、女性を完璧なポーズで紹介し、スポーツの腕前よりも外見を強調した美のショットという具合で表現しています。それに比べて、スポーツにおける男性のビジュアルは通常、運動能力を強調し、見た目を中心にとらえるのではなく、スポーツを全体的な経験として描写しています。
リアルを保つ：
ラテンアメリカの人々は、スポーツにおける女性の表現が進化することに期待を寄せています。78%のラテンアメリカ人は、女性アスリートが美しさではなく、スキルに焦点を当てた本物の形で描写されることを望んでいると回答しています。真の表現とは、スポーツを優先しつつ、女性にもスポットライトを当てることなのです。ワイドショットのビジュアルは、状況を伝え、サッカーに取り組む女性アスリートの運動能力、スキル、ゲームへの情熱を示すことができます。
本物の表現は、このスポーツにおける女性をさらに正当化し、これまでこのスポーツを制限してきた社会規範的構成に挑戦することができるのです。女子サッカーが新たなファン、新たな聴衆を獲得しつつある今、これは絶好のタイミングでしょう。
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出典
[1] statista
[2] NUSO
[3] El Economista
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