台湾のヘルスケア
ゲッティイメージズによるVisualGPSの調査では、ヘルスケア関連の検索がアジア太平洋地域においても世界中においても引き続き好調であることがわかっています。ここで浮き彫りになるのは、患者のケアに関して的を射ている最新ビジュアルや患者をケアしている人たちの様子がわかるビジュアルを使いたいというニーズが存続していることです。
台湾でChih Chieh Hsiaoと一緒に取り組んだ先日の撮影では、特色豊かな地域性を交えた現代医療の“ケア”に着目しています。人間性、ケア、サービス、思いやりといった主要なコンセプトを引き立てる現代医療の新鮮なビジュアル表現が、人間同士のつながりと温かいムード全般をつうじて誕生することになりました。
アジア太平洋地域は医療費支出の急速な増大が予想されている地域となっており、2030年までに世界の医療費支出の20％以上を占める見込みです。ヘルスケアの利用と費用、そして品質は、医療システムにとって依然として重大な課題となっています。消費者全体の約50％（Z世代の58％）は、より良い健康成果、より良い体験、より良い効率を求めて、より多くをヘルスケアに支出することを考えています1。
つまり、多角的により良いものを求める心を刺激するかたちでヘルスケアに関する情報を発信する必要があるということです。今回の撮影は、台湾にある実際の医学部で講師や学生のみなさんと一緒に実施しました。医療教育の場面を撮影に組み込んだことで、広告業界ではあまり見られないヘルスケアの側面が可視化され、医療という職業の舞台裏にある献身性と学習を反映する内容になっています。
撮影で構築したのは、多様性を受け入れる包括的な状況です。それにより、医療チームと患者の両視点からヘルスケアをとらえることができました。ヘルスケア関連の固定観念をくつがえすにあたり、男性の看護師、女性の医師、若い医師、経験豊富なインストラクターを起用しています。患者として登場する人たちも、若年、中年、女性、男性など、等しく多様です。双子の女の子がいる先住民の家族も登場します。いずれも患者としてリアルで自然な印象をもたらしてくれました。
VisualGPSの調査では、メンタルヘルスの重要性が高まり続けています。これはおそらく、急速なペースで進む現代の生活と現在の世界情勢の重大さによるものと考えられます。不測の事態に振り回されないようにするため、将来の緊急事態に備えて貯蓄することが支出よりも優先され、そうした人たちの意識の最前線に将来の医療費があります。アジア太平洋地域では将来に関する心配が増えている人が過半数を超えており、54％の人たちが不安を感じています。
メンタルヘルスは、コンテンツ制作において、重要でありながらビジュアルにするのが依然として難しいトピックです。今回の撮影では、クリエイターが果敢に挑戦し、リアルなシナリオを演出して、アジア太平洋という地域に適したメンタルヘルスのビジュアル表現を新たに作り上げました。
現代のヘルスケアのビジュアルを定義しなおし、より“ケア”について共感できる内容でありながら、多様で先を見据えた視点を提供する仕上がりになっています。
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Sources
[1] Bain & Company
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